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<新・映像の世紀> 第5集 「若者の反乱が世界に連鎖した」の感想。若者のエネルギーからうまれたカウンターカルチャー。

2015年から放送が開始された新映像の世紀。旧シリーズも非常に評価が高く、僕は学校の授業でみた記憶があります。

2016年2月11日に放送された、第5集 「若者の反乱が世界に連鎖した」の感想を書いていきます。

目次

NOを突き付けた若者たち

1960年代末、既存の政治体制にNOを突きつける若者たちの反乱が、まるで示し合わせたかのように、同時多発的に巻き起こった。西側で巻き起こったのは、ベトナム戦争反対の声だった。アメリカ、フランス、ドイツ、日本。そして東側でも、自由と民主化を求める声が沸き上がった。

チェコスロバキアでは、プラハの春という民主化を求める動きが起こっていたが、急激な民主化を警戒するソビエトが弾圧した。若者たちを団結させたのは、テレビだった。衛星中継が実用化され、東西の壁を越え、あらゆる出来事が世界に瞬時に伝わるようになっていた。パリの学生が警官に投げつけたレンガの音は世界中に鳴り響き、プラハの若者が戦車に立ち向かう表情を世界が見ていた。その爆発的なエネルギーは、それまでの価値観を壊し、カウンターカルチャーと呼ばれる新たな文化を生み出した。

もうひとつ、若者たちを突き動かしたものがある。その時代、若者たちの多くが、ふたりの革命家の肖像を掲げた。キューバ革命を起こしたチェ・ゲバラ、中国を建国した毛沢東である。1960年代、ふたりの革命家とテレビによって突き動かされた、若者たちの反乱の時代を見つめる。

新しい映像の世紀は放送をずっと楽しみにしていて、第1集のWW1と、第3集のヒトラーに焦点を当てた回はかなりおもしろかったです。

アウシュビッツの映像などは、衝撃的な映像ではありますが歴史の事実として学んでおくべきだと感じました。

第5集では、主に1960年代の反乱の時代の映像を振り返ります。

映像も非常にきれいで演説者の表情や、汗までわかる臨場感あふれる映像の連続です。

社会主義VS資本主義の時代に生きた若者たち

60年代にはベトナム戦争反戦を訴え、若者たちのエネルギーが爆発しました。社会主義陣営であるチェコスロバキアでは、「プラハの春」と呼ばれる運動が起きました。

50年前にこんな運動が起きていたという事実は、映像で見るとより一層現実味があります。

特に僕が感動したシーンは、先日亡くなったデイビット・ボウイの、ベルリンの壁でのライブの映像です。ベルリンの壁が崩壊する2年前に、ボウイは東ドイツにスピーカーを向けてライブを行いました。

壁の下でで出会うカップルを歌った名曲「ヒーロー」です。

この時、東ドイツでは弾圧も恐れずに5000人をこえる若者が集まり、ボウイの歌に耳をかたむけました。

これが2年後の壁の崩壊の大きな原動力になったといわれています。僕はこの映像をみて鳥肌がたちました。NOのエネルギーからうまれたロックというカウンターカルチャーが、歴史を動かした瞬間です。


David Bowie – Heroes (live)

ゲバラ毛沢東彼らの夢見た理想の社会主義国家とは

この時代に二人の偉大な革命家が登場します。チェ・ゲバラ毛沢東です。

ゲバラの思想と行動は多くの若者を突き動かし、革命の嵐を吹き起こしました。今の時代にこれほど大きな影響力を持つ人物が現れたらどうなるでしょうか。

中華人民共和国建国の父である毛沢東の評価は様々です。文化大革命における大量の死者や、暴走した民衆の運動は毛沢東にとって予想外だったのでしょうか。

我々が生きる社会は、多くの民衆の犠牲と若者たちの勇気ある行動によってうみだされたものであると再確認させられました。

まとめ

WW2以後の歴史を映像で振り返ったこの回は非常に興味深い内容でした。特に様々な革命を起こした、若者たちのエネルギーに圧倒される場面が多々ありました。

天安門事件で洗車の前に立ちはだかる民衆の映像はやはり衝撃的です。中国が民主化を成し遂げていたとしたら、今の世界は大きく変わっていたことでしょう。

明日放送の第6集も楽しみです。第6集では21世紀のインターネットの時代に切り込んでいくようです。旧映像の世紀ではなかったことなのでとても楽しみです。

最近発売された旧映像の世紀のデジタルリマスター版のDVDボックスも手に入れたいものです。

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トントン
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