【Sponsored Link】
僕の友人から聞いたウソのような本当の話が、とても衝撃的で感動的だったので、その話を記事にまとめます。
僕の友人(その友人は麒麟の田村に似ているので以後田村とする)は、19歳くらいの時にデパートの警備員のバイトをしていた。
そのバイトは適当に夜歩き回っているだけの仕事で仕事内容はとても楽だった。おじいちゃんと2人でシフトに入ることが多く、おじいちゃんの昔話を聞いているふりをしていたらバイトはいつのまにか終わっていた。
目次
おじいちゃんが引退
2人でシフトに入っていたおじいちゃんがバイトを辞めることになった。次に新しくバイトに入ってきたやつが、田村を震え上がらせた。
そいつは「野性爆弾」というお笑い芸人の川島に似ていて、ガタイもかなりよく強面だった。田村は完全にビビっていた。川島は完全に田村の天敵であるヤンキーそのものだったからである。
はじめて会った時も、ドスの効いた声です「よろしくお願いします」とだけ言った川島に田村はビビりまくっていた。
川島とのバイト生活がはじまる
田村は初対面のときから川島の服装に違和感を覚えていた。顔はものすごくいかついのに、服装が中学生みたいだったからである。
つまり端的に言うと、ものすごく川島の服がダサかったのである。
川島は仕事も真面目にこなし、見た目とは裏腹に挨拶もキチンとしてくれた。川島は見た目がこわいだけでいいやつなのではないかと田村は思い始めた。
川島の意外な趣味が発覚
川島とシフトが被りっぱなしだった田村はひょんなことからある事実を知る。それは、川島が実はアニメ大好きなオタクで、田村と同じ大学に通う同い年の学生だということである。
田村と川島はみるみるうちに仲良くなった。というのも、田村も重度のアニメ好きでお互いに共通の話題があったからである。それ以上に川島は底抜けにいいやつだった。
突然の川島の告白
ある日いつものようにバイトに入ると、川島の元気がないことに気づいた。仕事にまったく身が入らずため息ばかりついている川島に田村は声をかけた。
「どうした?元気ないな」
「何でもない」
わざとらしくとぼける川島に腹が立った。その後も言葉を濁す川島に愛想を尽かした田村は帰ろうとした。
「そうか。ほなおつかれ」
すると川島が言った。
「言ってもひかへん?」
「ひくはずないやん。どうした」
「彼女妊娠させてもうた」
さすがに田村は驚いた。まず川島に彼女がいたことも知らなかったし、妊娠したと聞いてめちゃくちゃびっくりした。
妊娠1ヶ月だということがわかったらしい。彼女は泣くばかりで話し合うこともままならないと川島は言う。
田村はそんな川島にかける言葉がなかった。学生という立場で父親になるという感覚が田村には現実味がなかった。
そして仕事を終え、うまく言葉をかけることができなかった自分にモヤモヤしながらも田村は帰路についた。
川島と久々の再会
この時以来、川島はバイトに来なくなった。そして、2ヶ月が経ったある日川島がバイト先に現れた。
「よう!久しぶりやな田村!」
「最近どないしててん!心配したで!」
「おれ仕事辞めることになったわ」
「マジかよ!」
「あと大学もやめる」
「えええ!?」
「そんでパパになることにしたで!」
「まじか!!!」
驚きの連続。このあと詳しく話を聞くと、田村に相談した時点で川島はお腹の中の子供は諦めて将来責任をとろうとしていたらしい。
彼女とも話し合ってお互いに泣きながら納得したということだった。
しかし、不思議なことにその夜、川島の夢にお腹の中の赤ちゃんが出てきたのだという。その赤ちゃんはめちゃくちゃに可愛くて、川島になついて仕方がなかったそうだ。
朝目覚めた川島はこんなに可愛い赤ちゃんを殺すことなんてできるはずがないと考え直した。
川島と彼女の夢
彼女の元に一目散に向かった川島は夢の話をした。すると彼女が驚くべきことを言った。なんと、彼女も川島とまったく同じ夢をみていたのである。
川島は子供を育てる決心をし、双方の親とも何日も話し合いを重ね、結婚することになった。
本当に川島はバイトも大学も辞めて、正社員として雇ってくれる仕事を探し、結婚した。そして、無事に子供も産まれた。それが数年前の話である。
川島に第二子が誕生
そのあとも田村と川島はたまに飲みに行ったりして、連絡をとっていた。川島はいつも自分の子供の写真をみせてくる、完全な親バカになっていた。
ちなみに子供は川島にまったく似ていなくてとても可愛いそうだ。川島に似なくてよかった。
夢にまで出てきて生きたいと訴えた川島の子供はきっと将来たくましく育つだろう。本当に胎児しなくてよかった。
そんな川島の嫁が、最近第二子を身ごもった。そしてその子供が先日産まれた。なんとその子供は、田村の誕生日の日に産まれたそうだ。
そのことをフェイスブックで知った田村は、あの時の夢がなかったらこの子が産まれることもなかったのだと思うと、本当によかったと心から思った。
ABOUT ME
【Sponsored Link】
【Sponsored Link】